日時・会場 出演者
7月31日(水)
吉祥寺・曼荼羅
キッチン(溝口こうじとゆかり)



キッチン(こうじとゆかり)


当HPの【ニューCDパラダイス】で紹介したデビューCD 『粒粒』を5月に発表した【キッチン】(こうじとゆかり)。  このところ中々LIVEに行けずにいたが、この日はようやく、という感じで吉祥寺【曼荼羅】でのライブへ。  4組の対バン形式で、出演は最後、と聞いていたので、20時過ぎに到着すると、お店の前に丁度こうじとゆかりの二人が出番待ちで佇んでいた。 いやいや、どうもどうも、と言った感じで挨拶し、暫し雑談。 その音楽同様、相変わらず自然体の二人なので、話していると自然に和んだ気持ちになる。  では、お先に・・・、と狭くて急な階段を下りてお店の中に。  店内に入ると、セット・チェンジのインターミッション中で、トラッド・フォーク・ロック調のBGMが流れていた。 あれ、これって、ポール・ブレイディかな? でも、ちょっと声が違うから、若いころの音源かな?  ポール・ブレイディ、大好きなんだよねぇ、あのコブシが(笑)。  9月の来日公演が楽しみでならない。

さて、カウンタでドリンクを受け取って、店内を見回す。 【曼荼羅】は、2月の『にこにこコンサート』以来2回目だが、前回の超満員と違い、当夜は猛暑もあってか、結構スカスカである。  とは言え、良い感じに観客がバラバラに散って座っているので、なんとなく満席、という感じもしないでもない(笑)。  ということで、ステージに向って右端、若い女性2人と、背広の男性の間に挟まる形で着席。  

ステージ上には、キーボードがセットされ、暫くすると、当夜3番目の出演者の【ちこちこ】が登場。 【ちこちこ】さんは、まだ20歳代前半と思しき女性の弾語りで、曲によっては打ち込みも駆使しながら数曲を披露。  スットボケているのか、あるいはナチュラル・ボケなのか、スレスレな感じのMCが良い味を出している。 収集している、という【熊のプーさん】のグッズ紹介コーナーでの独特な乗りには、思わずフニャフニャになってしまった。  数曲歌われた中で、『ビール』という楽曲が特に印象に残り、一度しか聴いてないのに、“ビール、ビ〜〜ル〜”というフレーズが不思議と耳について離れない。  

そうこうするうち、いよいよ、【キッチン】の登場となる。  一曲目は、CDにも収められていた『働き者』。  【キッチン】の歌の世界は、“僕”という【一人称】と、“君”という【二人称】が織り成す、普遍的な【懐かしさ】と【切なさ】が大きな特徴であり魅力であるようにズッと思っているのだが、この『働き者』という曲は、正にその真骨頂のようだ。  01年の大晦日に初めて【キッチン】(こうじとゆかり)に出会った時にも歌われていた曲で、又、CDでもハイライト的な曲順で収録されている。  

CD発売直前の【スターパインズカフェ】でのライブでも感じた通り、ステージ上の二人の存在感が、以前に増してグッと迫力を持って際立っているような気がする。  特に、こうじさんの歌声に凄く力強さを感じた。  二曲目以降は、曲順をハッキリ覚えていないが(笑)、アイリッシュ・トラッド・フォークを思わせるインスト曲、ユニット名と同タイトルの『キッチン』。  ゆかりさんの縦笛が印象的。  情景がグァ〜〜〜〜ンと浮かんでくる歌詞とメロディが素晴らしい、『雲と手紙』(タイトル、違うかも、笑)。  生きてくって、何かを創ってくってことなんだよなぁ、と改めて思わされる、『歌が出来た』(これもタイトル、違うかも、スンマセン)。  個人的には、【21世紀のニッポンの名曲百選】に入れたい(?)と思うくらいの名曲、『コーヒー』。  鈴木あみもビックリのラテンでアミーゴ!、ムーチョ・グラシャスな一曲、『残業』。 

そして、今回は、今までのライブでオリジナル曲しか聴いたことなかった彼等のカバー曲、しかも、僕も大好きなサム・クックの『ワンダフル・ワールド』を聞くことが出来、なんとも、はや、こりゃ、ど〜も、マイッタね、という感じである(笑)。  R&Bの曲を日本人が歌うと、大概の場合、『ワタシが思うソウルフルって、こんな感じなの』という風になって・・・分かります、こういう感覚?(笑)・・・、聴いていてチョット恥ずかしいなあ、と思えてしまう。  一方、サム・クックにしろ、マーヴィン・ゲイにしろ、ダニー・ハザウェイにしろ、アレサ・フランクリンにしろ、ロバータ・フラックにしろ、オリジネータは、みんな、なんてことはなく、ポロっと歌っているのである。 ホントのソウルって、ポロっと歌った人間の【本心】(歌心)にしか現れ出でないと思う。 当夜のゆかりさんの『ワンダフル・ワールド』は、本当にポロっと歌っていて、嗚呼、これ、これ、これなんだよなぁと思わされ、目から鱗、耳からミミ○ソ、といった具合である(笑)。 

最後の曲は、聴いていると、ワケもなく元気が湧いてきて、明日も生きていっちゃうよ〜、と勇気マンマンになる、『見たい聞きたいさわりたい』。  蒸し暑い夏の月末・・・というサラリーマンにとって過酷な夜であったが、これで明日も頑張れるぞ、いや、やらなきゃアカンのよ!と確認させて貰って、ライブは終了。  

【キッチン】に出会って7ヶ月・・・この間、何度かのライブ、そして、CD音源を聞いてきて、いまだ、何故、彼等の音楽が、こんなにも僕を惹きつけるのかが分からない。  多分、ズッと分からないままのような気がするし、分からない方が良いようにも思う。  今まで、色んな音楽に出会ってきたが、こういった体験は初めてのことである。  理由は、どうあれ、良いものは良い、好きなもんは好き、ということで、良いじゃないのさ、と思う今日この頃・・・。